○石が欠けている!!!!
電話をとると、ちょっとヒステリック気味なお声・・・
「箱を開けたら、印の角が欠けているのヨ、彫り直してくれるの?
え?! どうなの? アンタいつもこんな仕事しているの??? え???」
ちょ、ちょ、ちょっと落ち着いてください。
ご安心ください、その欠けはわざとですよ。
印の元は、漢時代の銅印。銅印は風化したりさびたり、いい具合に古色がついています。
印に雅趣をつけるため、空間処理のためわざと欠けさせたり、線を切ったりします。
欠けをできるだけ少なくしてほしい方は、その旨お伝えください。
でもね、欠けが失敗のように見えてしまうようでは、雨人もまだまだ未熟ということですね。
○雅号は朱文、名前の印は朱文で作るんでしょ?
書道の展覧会に行くと、大概、落款の後
白文の姓名印、その下に朱文の雅号印、が押されています。
一応、オーソドックスな印の押し方として定着しておりますが、
必ずしも決まったことではありません。
雅号が白文、だって問題ないんです。
ただね、変わったことするには勇気がいるし、センスだって必要ですから、
まずは無難に一般的なやり方でやってみてください。
私は人と一緒じゃいやだ!!
という方。昔の掛け軸を眺めてみてください。
いろんな印の押し方がありますね。
そんなのを参考に自分流の押し方を研究してみてください。
○古い印泥を持っているんですけど、使えますか?
まずは、棒で印泥を練ってみましょう。
うまく団子状になってくれれば、合格です。使えます。
こんな症状だったら・・・
・かっちこち。硬くて歯が立たない。
これでは印がつきませんね。アドバイスするまでもないです。ご臨終です。
・練っても練っても水あめのよう。
これも使えません。使おうと思うと印の彫りの中に印泥が食い込んでしまい、
きれいな印影が出ません。
・もそもそ。ぱさぱさ。ぼそぼそ。粘り気なし。
これも使えませんね。印泥が印の彫りの中に食い込んでしまいます。
・かびがすごい。
よくあります。が、カビをきれいに取り除いて、練ってみてください。
適度に粘り気があり団子状になればまだ使えます。
印泥の選び方は、「印泥」をご覧ください。
○印がうまく押せません。
みんなうまく押せなくて困っていますので、経験あるのみです。
ざらざらの紙や、厚い紙(色紙など)は押しにくいです。
印を押す前に、爪などで紙をならすと押しやすくなります。
印の押し方を参照してください。
たくさん印を押しましょう。
ユーチューブで印泥の練り方をUPしておきました
よかったら参考にしてくださいね
○印が読めません・・・
当たり前です。篆書体で彫られていますからね。
勉強しないと読めない書体です。
篆書体で彫られているとかっこいいと思うのですが、
読める書体をご希望の方は、その旨お知らせください。
○自分でデザインした文字を彫ってもらえますか?
可能ですよ。
ただ、手彫りになるため、全く同じというわけにはいきません。
もし完全に同じデザインにしたいなら、機械彫りでやってくれるお店に頼んだ方が無難です。
○作ってもらった印をブログやSNSで紹介してもいいですか?
もちろん大歓迎です。どんどん紹介してやってください。