雨人的印の押し方。
苦労している方が多いんですね。
実に難しいです。
篆刻には欠かせない印泥
実は篆刻家も印を押すのに苦労しているのです
最近では質のいい印泥を探すのも一苦労となりました
作品展の印を押すのに、1日かかったなんて話は
ざらにあることなんです
篆刻家さえ押すのに苦労しているのですから
印泥に慣れていない人が、なかなか印泥を使いこなせず
投げ出してしまうのも、納得いく話です。
展覧会に行くと、書はりっぱなのに、印の押し方が残念な作品がたくさんあります
悲しい思いをしている印がたくさんいるんですね
練習が必要です。
雨人も最初はへたくそでした(今でも修行中ですが・・・)
何度も押して感覚をつかみましょう!
印泥は朱とひまし油、ヨモギの繊維でできています
(あの、あんまり詳しくないんで間違ってたら突っ込んでくださいね笑)
書道や、日本画などにはこの印泥を使います。
なんで、こんなに使いにくいん朱肉を使うのか。。。
ふつうのスタンプ台でいいじゃん
と、お思いのあなた。。。
印泥の特徴を簡単に書いていきますね。
1、色があせにくい
2、水をかけても消えない
3、油で定着させるので存在感がある
4、色が鮮やか
スタンプ台などは(種類にもよりますが)陽に当てていると
だんだん色が褪せてきます
特に、額などに入れて飾る場合は
紫外線にさらされるため、どうしても色落ちは避けられません
印泥の場合は、もちろん劣化はしますが
スタンプ台などに比べれば色持ちは雲泥の差です
ですので、作品に押す場合は、ぜひ印泥に挑戦してみてください
通常1両装(30g)あれば、篆刻家のようにたくさん押すのでなければ
10年くらいは持つ量だと思います
管理をしっかりしていれば
30年たっても使えます(多分)
問題点は非常に使いにくいということ
慣れていないと、
ねちゃねちゃした質感と
いつまでたっても乾かないそんなことに
イライラすると思います
ですがですが、
何事も慣れです
使い続けていれば、いつか印泥なしの生活なんて
考えられなくなるはずです(大げさ)
そんなわけで、
印泥の使い方を簡単ですが紹介しますね
上には動画も貼っておきましたので
時間があるときにでも見ていただければ幸いです
ではではすたーとです!
新品の印泥。きれいですね。
もったいないけれど混ぜてしまいます。
思い切ってやってみましょう!
印泥を買うとヘラがついてきます。
なくても割り箸やなんかで代用できますよ。
さあ行きます!
うにょにょ〜、ごにょにょにょ〜
お団子を作るように・・・
もっともっと!
よ〜くこねてね!
お団子みたいでしょ(^ ^)
さあ、印泥をつけますよ。
トントンと、たたくように。
ぎゅーっと押し付けてはいけません。
新品の印泥は油が多く
やわらかいものが多いです。
何度か押しているうちに感覚をつかみましょう。
とんとん、まんべんなく。
角も真ん中もまんべんなく均等に・・・
ぎゅ=っとやったらダメ!!!
印泥が彫ったところに入り込んでしまいますよ。
さあ、まんべんなく印泥が付きましたね。
いよいよ押します。
紙が毛羽立っていたり、ごわついている場合、
つめなどで軽くならしておきましょう。
印矩(図のL字型の道具)
を使うと印を押す目安になります。
押す場所を決めたら・・・
印矩に合わせて押してみましょう
ちなみに雨人は印を押す時
ガラス板をひいて押しています。
厚さ5mm程です。
写真ではガラス板の上に紙を敷いてから
印を押す紙を置いていますが、
いつもはガラス板の上に直接印を押す紙を
置いています。
ゴム板などを敷いている方がいますが
あまりお勧めできません。
やわらかいと微妙な線がつぶれてしまうからです。
硬いガラスの上で押すと
印影がはっきり誤魔化されずに出ます。
是非チャレンジしてみてください。
置いたらいったん印矩はどけます。
ぎゅっと押しますよ。
小さい印の場合はそんなに力は要りませんが
多少大きい場合は結構力が要ります。
全身の体重をかけて押したりします。
角が付きにくいのでちょっと左右上下に傾けて
押してみましょうか。
(あくまでもちょっとです!!!
写真は大げさにやっています)
印を持ち上げる際、
印矩をもう一度あてがいます。
印がうまく押せなかった場合
二度押しが必要だからです。
おみごと!
さて、薄くなってしまったら・・・
慌てずさわがず、二度押しです。
ですので、絶対印矩を動かさないでください!
印泥を軽く付け直してから
(部分的に付かなかった場合は
付かなかった所だけ)
慎重にね!
印矩にあわせて・・・
どうだ・・・?
よくできました〜!
これは雨人の押し方です。
もっといい方法がある場合は教えてくださいね。
印は何度も何度も押せば自然と感覚がつかめるようになります。
印も手になじんできます。
本番だけ押すのでは印もすねますよ(^ ^)
篆刻家は(雨人は)自分の彫った印がきれいに押してもらえていると
ほ〜んとに嬉しいんです。
その逆だと・・・
先生に印を押してもらわずに、自分で押しましょう!
自分の作品です。自分で責任を持ちましょうよ(^^)
雨人も時々人の作品に印を押すお手伝いをします。
緊張しますね〜。
この緊張感の後、作品が完成した喜びがわいてくるのではないでしょうか。
ってな具合で、雨人の押印講座でした。
竹の皮で印辱を作ったり、
いろいろな方法があります
僕は篆刻を始めたころからこの方法なので
この押し方になじんでいますが
どれが正解ということではないので
押しやすい方法を見つけてくださいね