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メダカと篆刻家。メダカの性格は生まれてから死ぬまで変わらない。多分。。。(笑)

メダカと篆刻家 
 
 
 
 
今年も子メダカが生まれたよ。
いつもより少ないかな。


 
というのも、多分たくさん生まれてるんだけど、
救済が遅れたから、大きなメダカに食べられちゃったかも。。。
ま、これもサダメってやつですね(ごめんよ)
 
まだ、生まれたばかりの1mm前後の子メダカも
しっかりと性格が出来上がっているんだよね。
 
あるやつが、執拗に兄弟を追い回している。
メダカにも性格があるのよ。
  
  
とんでもなく意地悪なやつがいる。
 
餌の時間になると、周りのメダカを蹴散らして
自分ばっかり食べようとする。
この自己顕示欲の強さって生まれつきなのね。。。
 
だから、そんな性格で生まれたら、
一生その性格と付き合わなくちゃならないんですね。
ま、メダカ本人はそれが良いか悪いかなんて判断できないだろうけど。
 
甕の中で、外敵なしでのんびり過ごす我が店先のメダカたちですから、
餌もたっぷりもらうし、多少おっとりした性格でも十分大きくなれます。
安全な囲いの中にいるから。
 
安全な囲い。
 
でもね、この狭い甕の中だから、
もし誰か一人が病気になったらあっという間に蔓延しちゃうんだよね。
だーれも逃げられない。
 
その管理は、ご主人である僕と、天候と、運にかかってる。

 

 
このメダカたちが逃げ出す方法はただ一つ。
大雨が降って、甕から水があふれ出した時に、
そのウエーブにうまく乗って、下水までたどり着くこと。
かなりリスクが高いけど、それしか方法がない。
 
そして、下水から清流へとたどり着ければいいけど、
この甕と違い、外敵だらけだしね、汚いしね。。。
 
甕の中にいる時は気づかないのよ。
その快適さが。


 
 
生まれ持った性格。
 
 
暴れん坊も、明るい子も、暗い子も、意味不明な子も、
多分、ずっとそのまま。
 
人間はいろんな教育で性格が変わっちゃってくるから、
おじいさんになって、やっと本来の性格を取り戻したりするけど、
それまでの人生は大変だっただろうなって思う。
 
その点、メダカはだーれの指図も受けないし、
もっと言えば、誰が親かもわからない。
 
運命のみに従って生きてますね。
 
 
多分、篆刻家になった人たちって、
教育とかそういうものに振り回されず生きて来た人たちなんだと思う。
だってさ、篆刻家になったって収入はないし、名声も得られないし、
作品自体が誰かの作品の脇役になる運命を持っているからね。
 
 
 
だから、本来は運命に素直な人種なんだと思う。
篆刻家って(笑)
篆刻がないと生きていけない種族。
 
 
そんな種族なはずなのに、
ちらっと名誉や名声、お金なんかが見えだすと、
そういう免疫にも弱いから、ころっとやられちゃうのも篆刻家。
そして、全く動じないのも篆刻家。
 
篆刻で、のたれ死んでいくんだろうなあって種族が何人かいることを知っている。
僕はそんな篆刻家に憧れるんだなあ。
 
  
 
 
 
ここ最近はめっきり篆刻家と会うことがなくなった。
 
 
彼らがこの世の中に存在しているということだけで、
もっと言えば、この世の中に存在したというだけで、
もう僕は満足なんだな。
 
 
 
きっと僕も、メダカのように何かしらの甕の中で生きているんだと思う。
ま、それでいいのよ(笑)

 

 

 
 
 
昔は臆病だった我がメダカたちも
すっかり人間に慣れて、僕が近づいても逃げなくなりました。
なんだか、メダカもメダカなりに生きてると思うと
ほんと不思議。
 
 
 
  

今年の催事情報

今年も色々なところに出張実演販売を行います
お近くにお寄りの際は是非遊びに来てくださいね!

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【記事を書いた人】

篆刻家、加藤雨人(うじん)
1975年生まれ
北鎌倉の篆刻工房「かまくら篆助」にて毎日篆刻を彫って暮らしています
詳しいプロフィールはこちら
 
篆刻家/役者/ラジオパーソナリティ/
 
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