「理想の雑貨屋さん」 ~タナカヨウコの篆刻探訪記 #010~
「理想の雑貨屋さん」
●気概はあるか。
気概(きがい、希: θυμός)とは、自ら進んで困難に立ち向かっていく強い意志・気性を指す。
「気概」『フリー百科事典ウィキペディア日本語版』より
2013年12月30日 (月) 22:28 UTC URL https://ja.wikipedia.org/wiki/気概
「誰でも日本一になる方法 云々」の動画を見て、というより聴いて、
「物語」という言葉の他に、もうひとつ気になるキーワードがあった。
それが「気概」だ。
最近ではコロナ対策に関して「気概を見せる」云々言ってるオトナたちを、
メディアで目にすることもございますが・・・。
言ってるときには気概出しまくってるけど、やってることにはあんまり感じられないことが多いような。
日本一や世界一を謳うのにたいせつなのは「気概」。
お客さまは、何の日本一であるかということより、
自ら日本一を名乗るその心意気と覚悟を受け止める。
確かにそうかもしれない。
印刀の長さが日本一、なんてことよりも、
「日本一の篆刻家」を名乗る雨人さんの気概に魅力を感じ、
そして、はんこを買って、納得するのだ。
さて、私にはそんな気概があるのか?なんだかなさそう、
いや、なくもないかも。
なんてことを思って、この拙文を書き始めたら、
既に忘れかけつつある別の拙文が、すぅ~っと降りてきた。
なぜだか一気に、点と点とが繋がったような気になったので、
方向を変えて書くことにする。
※臨機応変、気軽に方向転換が可能なお気軽さがウリ(笑)
●日本一は名乗ったモン勝ち!? タナカヨウコの篆刻探訪記
それは#002で書いた、名前、雅号のオハナシ。
その記事の中で私は「名前には後からついてくる意味合いもある」だの、
「(名前には)自分自身が創り出す成果から付加される意味もある」だのと、
わかったふうに、わかりにくいことを語っていた。
もちろん雅号でもよいが、
例えば、自身に冠する別称などに、当てはめて考えたらどうだろう。
駆け出し時代に「日本一」という冠を、自ら被ってしまった篆刻家雨人さん。
毎日毎日ひたすらはんこを彫りまくり、冠に相応しい、真の日本一になった。
…なんてね。
●のんびりな気概。
私の場合はどうだろう。
自称「旅好き食いしん坊」だから、嗚呼、悲しいかな、その通りになっているよ。
店の名前は「のんびり」という意味だから、嗚呼、これもその通りだね。
コロナショックの前からずっと、のんびり経営だった・・・。
ビジネスがのんびりなんて、ちょっとガッカリだけど、それも自分らしい。
店名を決めるとき、「のんびり」という意味を持つ様々な言語を調べて、
いくつかの候補の中から、ベトナム語の「khong lo lang」に白羽の矢が当たった。
※翻訳サイトによっては、別の言葉が出てくることに気づくのはだいぶ先だったというのんびりよう。
手短に言うと、
「旅先に流れるのんびりとした空気を感じていただけるお店にしたい!」
という思いを込めた。
結局私の辞書には初めから、
のんびりと相反する気概という文字がなかったのだろうか。
いや、「日本一のんびりした雑貨屋さん」、というのはどうだろう。
のんびりに気概を注入し、共存させ、そのパイオニアかつ日本一になる!!
ええ、私は、私の店は、強い意志と覚悟を持って「のんびり」を名乗ろう(笑)
だってそれは、私にとって、理想の雑貨屋像だから。
雑貨屋コンロラン店主 タナカヨウコ
【記事を書いた人】
ライター:タナカヨウコ
北鎌倉「コンロラン」店主
旅行好きがこうじて北鎌倉に世界の雑貨を扱う雑貨屋オープン
ライター、イラスト、写真と何でもこなすマルチアーティスト
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