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「音フェチ~石のソリスト~」 ~タナカヨウコの篆刻探訪記 #015~

 
 

「音フェチ~石のソリスト~
 
 
●そこに石があるから。
 
前日トマトと厚揚げを買ったので、パクチーの代わりにネギを投入し、
結構ごはんがススむおかず、なんちゃってベトナム風煮物を作った。
 
テレビをつけて、厚揚げのトマト煮をおかずに朝ごはん食べる。
ヌクマムとベトナム醤油があれば、もっと、らしくなるんだけど・・・。
 
 
チャンネルはテレ朝、「グッド!モーニング」という朝の情報番組の、
林修先生の「ことば検定プラス」という三択なんだけど、実質二択クイズのコーナー。
 
エベレスト初登頂で知られる登山家、ヒラリー卿の名言を問う出題だった。
 
お恥ずかしながら、ヒラリー卿の名言を知らなかった私ではございますが、
選択肢のひとつとなっていた、ジョージ・マロニー氏の名言は知っている。
 
「なぜエベレストに登りたいのか?」
「そこに山(エベレスト)があるから」
 
「なぜはんこを彫るのか?」
「そこに石があるから」
 
・・・これは、雨人さんの迷言(笑)
 
 
 

●ナチュラルな音。
 
ギィギィする音は苦手、
例えば、プラスチック定規で下敷きをこするような音。
 
最初は、はんこを彫る音も、そんな感じにちょっと耳に障ると見ていたが、
最近は、なんだか心地よく耳に響くようになってきた。
 
やっぱり石そのものが天然の素材だから、奏でる音も自然なんだと思う。
 
 
●眠りを誘う要素。
 
私はよく眠る。
 
心地よい揺れ。
心地よい空気。
心地よい音。
 
こんな要素がひとつでも整えば、私は簡単に眠りに落ちる。
 
 
●正しい動画の使い方。
 
この「篆刻家がただひたすら四角いはんこを彫る動画」は、
そのタイトルの最後に【音フェチ】とあった。
 
うん、わかる、わかる、わかる気がする。
 
もし石が楽器なら、雨人さんは演奏者、石のソリストである。
 
動画を視聴しながら不覚にも、私は眠りに落ちてしまった。
決して、動画が退屈だったわけではない、・・・と言っておこう。
 
窓から窓へ抜けるぬるい5月の風も手伝って、
ただひたすら流れる石を彫る音が、ゆるやかに私を眠りに誘うのだ。
 
きっと、そんな風に動画を使うのも悪くない。
 
「だめだ、目を覚まさなきゃ!」
 
高校時代の授業中(主に古文と日本史)、居眠りから目覚めたときのように、
うっすら目を開けると、そこには、
ひたすら四角がぐるぐる連なるはんこが押された画(え)が出てきて、
更に眠たくなってしまうのであった。
 
 
雑貨屋コンロラン店主 タナカヨウコ
 
 

タナカヨウコの篆刻探訪記
 【記事を書いた人】


ライター:タナカヨウコ
北鎌倉「コンロラン」店主
旅行好きがこうじて北鎌倉に世界の雑貨を扱う雑貨屋オープン
ライター、イラスト、写真と何でもこなすマルチアーティスト
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