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【篆刻技術を見せつけられる】 ~タナカヨウコの篆刻探訪記 #074~

  
 

 

【篆刻技術を見せつけられる】 
 
●すごい!!
今回は、朱文(文字の部分が赤くなる)で「寿」を髪の毛よりも細く彫る、そうで。
 
その華麗なる印刀さばきをまざまざと見せつけられて、
もう「スゴーイっ」の後には「参りました」と言うしかない。
以前に増してより一層そのすごさを実感しているのには訳がある。
 
●篆刻チャレンジ先日、篆助さんち
の番頭さんに「ちょっと彫ってみませんか?」とお声掛けいただき、
人生初篆刻に挑戦させていただいた。
 
出したい線を残す(周りを彫る)朱文ではなく、周りを残す(出したい線を彫る)白文で彫ることに。
 
消しゴムやサツマイモのはんこは彫ったことがあるけれど、石を彫るのは初めてだった。
いつもどうってことないような感じで、ザクザクと彫り進める雨人さんの映像を観ているせいか、
自分にも容易にザクザクいけると思い込んでいた。
 
いざ、石に印刀の先っぽを入れると、・・・あれれ?全然彫れていない。
ザクザクなんてほど遠く、キ、キキキィーーーッと、いや、もっと弱弱しい感じかな?
す、すすすぅ~っと、表面に傷をつけているだけだ。
 
しかも下絵の通りに刃先が運べないは、まっすぐ行かないは、
か細い線を少し太くしたくて運刀を重ねても、細い線の束になるだけで、
あーーーーーーっ、思い通りにいかないっ!!!!!
 
出来上がりは、下絵とも想像とも全く別物で、ポンコツ過ぎる自分が悔しかった。
 
●プロの技に脱帽
それがですね、
白文より難しいと思われる朱文でですね、
「寿」なんて横棒が多いフクザツな文字をですね、
なんと、髪の毛より細くですね、
彫るなんて言うんですよ、雨人さんは。
 
曰く「細く彫ることは技術があれば難しくない」そうで。
まあ、その技術がおありになるから言えることなんでしょうけど。
 
だいたいの輪郭を荒彫りしたあとに、グイグイ攻めていくわけですよ。
ほそく、ほそーく、ほそーーく、ほそーーーく。
 
みるみる細くなっていく彫り残し部分を、
欠かしたりしないかとハラハラしながら祈るように観入る、・・・圧巻です。
 
すごい、すごいな、すごいなぁ。
 
●立ちはだかる壁
思い通りに彫れなかった悔しさから、私もちゃんと彫れるようになりたい!と、
一瞬思ってすぐにそれを訂正した。
 
手元がちゃんと見えない老眼になってしまった私には、無理だ。
10年前には老いる自分なんて想像していなかったけれど、歳を重ねるごとにいろいろ弊害は起きる。
こんなことになる前に、もっといろんなことにチャレンジしておけばよかったかもね。
 
雑貨屋コンロラン店主 タナカヨウコ
 

タナカヨウコの篆刻探訪記
 【記事を書いた人】


ライター:タナカヨウコ
北鎌倉「コンロラン」店主
旅行好きがこうじて北鎌倉に世界の雑貨を扱う雑貨屋オープン
ライター、イラスト、写真と何でもこなすマルチアーティスト
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