これってさ、下手じゃない???篆刻がさっぱりわからないあなたへ
なんでこれが絶賛されるのか分からない・・・篆刻の謎
今日はね、ちょっとこの篆刻作品を見て欲しいんです
雨人の彫った印じゃないですよ
過去の篆刻家の印
しかも錚々たるメンバー
篆刻家なら名前を知らない人はいないくらいのビックネーム
では、行きますよ、ほいっ
あれ???
と思った方、見る目ありますね!
そうなんです
この7つの印の中に、ど素人の印が一つ入っているんです
さて、それはどれでしょう?
ってクイズなんです(笑)
上の印は、作家の下手な印をあえて選んだのではなく
二玄社の「書道講座」篆刻から画像を拝借しました
天下の西川寧大先生の編纂した本ですからね
変なのは載せないでしょう
多分
それと、印の大きさはあえて、同じ大きさにしました
さてさて、ちょっと真剣に考えてみてください
そのど素人さんの印ですが、
僕が書道の専門学校の1年の時
みんなで初めて印を彫った時に
まとめて本にしたものの中から選びました
ですから、これを彫った人は人生で初めて印を彫った人です
もちろん篆刻家になった人ではありません
いくらなんでも、人生初の篆刻作品と
百戦錬磨、日中を代表する篆刻家の作品の区別がつかないわけはありませんね
・・・・・
つかないでしょ(笑)
だから難しいんですよ
篆刻は・・・
ちょっと真剣に印を見てください
じっくりじっくり
ほら、見えて・・・こないんです
見れば見るほど分からなくなります
答えはこの記事のどこかに書きます
だけど、これかこれ、と複数選ぶのではなく
一つ、これだっ!
と指差してくださいね
さあ、シンキングタイムです
たっだいまかんがえちゅう、たっだいまかんがえちゅう♪
選び終えましたか?
自分だけで選んでいるので
外しても恥ずかしくないですよ
だから、一つ、しっかり選んでくださいね
選びましたね?
このクイズね、
僕の篆刻教室では第一回目の時必ずやるんです
そして正解率は・・・
30人中、2〜4人
毎回違う作品でやるので、
バラツキはありますが、かなり正解率が低いのは確かです
いまこのブログを読んでいる方も
相当悩まれていると思います
実際、絶対的に自信がある!
という方は、篆刻家さんだけだと思います(笑)
書家だって分からないんだから
ほんとですよ
少しだけ言い訳すると
この画像は実際押した印ではないし
大きさも変えていますし・・・
それにしても、ど素人と伝説的篆刻家では
実力は雲泥の差でしょ
これが、篆刻を難しくしている所以なんです
篆刻家に印を頼んだら、なんだかぐちゃぐちゃな印が届いた・・・
これ失敗作じゃないの???
なんてことも
欠けだらけだし・・・
はみ出してるし・・・
線きれちゃってるし・・・
彫り残してるし・・・
正直、僕が篆刻を習い始めた時
さっぱりこの良さが分かりませんでした
なんだかきったなくね?
俺の方がうまいし・・・
まあ、なんたる無知・・・
ですが
その感覚はしばらく続きました
山田正平も呉昌碩も全く理解不能でした
それがいつの間にか大好きになっているんですね
ここで疑問なのですが
この感覚って、刷り込みなのか
純粋に篆刻の良し悪しが分かるようになったのか・・・
先生が、いいよいいよと言うから
なんだか良いものに見えてくる・・・のか?
検証のしようがないので分からないんですが
多分、歴史上名作として残っているわけですから
普遍的な何かがあるんだと思います
理屈はもちろんあります
この篆刻が良いとされる理由
だけど、それ以外の
「におい」
という部分での感覚・・・
感覚・・・
それ言っちゃおしまいよ
って感じですが
言葉では言い表せない、作品から醸し出される匂い・・・
それなんだと思うんですね
ここにそんな解説を書きましたので
よかったら読んでくださいね
篆刻とは何か?ラーメンで解説する雨人的篆刻概念
いいなと思う篆刻家は
徹底的な技術だけではなく
その先にあるもの
そこの域に達したものだと思うんです
そこの域にはどうやったら行けるのか
それは誰も分かりません
だって、そんなメソットないんだもん
だから、そこに行ける人は選ばれた少数だけ
そんな世界に僕も行きたいな
と思いつつ、こればっかりは生まれ持った運だからね
なんていいつつ、もしかしたら僕にも備わってるんじゃないかしらん
と、こっそり妄想してるんです(笑)
さっさと答えを言えという声が聞こえてきましたので・・・
答えをば
みんな選んだ?
では・・・
答えはここに(笑)
↑ クリックしてね
だって画像載せたらバレちゃうじゃん
どうでした?
当たっていましたか?
当てた人、すごいですよ
今日はこの辺で。
雨人流の篆刻の鑑賞法は、また改めて書きますね
おたのしみにっ!
ではまた明日^^
今年の催事情報
今年も色々なところに出張実演販売を行います
お近くにお寄りの際は是非遊びに来てくださいね!
【記事を書いた人】
篆刻家、加藤雨人(うじん)
1975年生まれ
北鎌倉の篆刻工房「かまくら篆助」にて毎日篆刻を彫って暮らしています
詳しいプロフィールはこちら
篆刻家/役者/ラジオパーソナリティ/
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