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「篆刻の魔法 〜石ころが輝くとき〜」 ~タナカヨウコの篆刻探訪記 #004~

 
 
 

「篆刻の魔法 〜石ころが輝くとき〜」

 
 

●選ばれぬモノ。

 
海外に赴いて雑貨を探し歩き回ること、
そして、見つけた雑貨を然るべき人に届ける橋渡し、を生業としている。
 
(実際は、他の輸入業者さんから仕入れたものや、
日本のメーカーさんのものも売っているけれど…)
 
つまるところ、雑貨バイヤー(というよりハンターに近いかな?)
兼、雑貨屋オーナー店主というカタガキになる。
 
海外買い付け旅において、毎度繰り広げられるドタバタ劇はさておき、
たくさんの雑貨との出会いがあり、そしてまた、別れがあったりする。
 
気になると気にならない、
好きと嫌い、
売れそうと売れそうにない、
まあまあお安いとそこそこお高い。
 
運べるか運べそうにないか、
背後にストーリー性があるかないか、
呼ばれているか呼ばれてないか。
 
最終ジャッジは、万が一売れなかったら、自分のモノにできるかどうか、
プラス、売人との相性に野生の勘、そして、買うか買わないか、だ。
 
さまざまなフィルターを通して取捨選択し、
それをかいくぐった、選ばれしモノのみが店頭に並ぶ。
 
…筈、
だのに。
 
なかなか売れないどころか、誰にも気づかれないモノもある。
 
篆助さんちの店頭で、誰にも選んでもらえない石ころ坊やに、
我が子である雑貨たちの姿を重ねる。
 
 

●選ばれしとき。

 
ところが、ある日、あるタイミング、
例えば、ちょっぴり売場を替えたとか、そんな些細なキッカケで、
奇特などこかの誰かさんが、その子を見つけることがある。
 
まるで、息を吹き込まれたかのように、その子が急に輝きを増す。
何年も行く先が決まらずにいたのになぜか、
その日を境にモテまくり、数日後に嫁ぎ先を決めたりする。
 
誰もが選ばない石ころ坊やを、
雨人さんはひそかにずっと、気にかけていたのではなかろうか。
 
結果、もうどうにももどかしくなって、自らその子に手をのばした。
 
 

●生まれ変わるとき。

 
雨人さんの手にかかれば、ただの石ころが立派なはんこに彫り上げられる。
石ころ坊やは水を得た魚のように活き活きと、みるみるかわいくなっていく。
 
普通なら耳に障りそうな石がこすれる音(ギッギッギッってやつ)も、
印を彫る音となると、それが石ころ坊やの成長過程なら尚のこと、
リズミカルでドラマティックなBGMになる。
 
魔法をかけられた石ころ坊やは、とっても魅力的なはんことなった。
 
そんなドラマに魅せられて、
ちょっとだけ欲しくなっちゃったことは、しばらくナイショにしておこう。
 
雑貨屋コンロラン店主 タナカヨウコ
 
 

タナカヨウコの篆刻探訪記
 【記事を書いた人】


ライター:タナカヨウコ
北鎌倉「コンロラン」店主
旅行好きがこうじて北鎌倉に世界の雑貨を扱う雑貨屋オープン
ライター、イラスト、写真と何でもこなすマルチアーティスト
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