「真似から始まる」 ~タナカヨウコの篆刻探訪記 #031~
タナカヨウコの篆刻探訪記
「真似から始まる」
●いっぱい見て、真似をしよう!
確かに、仰る通りだと思った。
これは、篆刻に限ったことではないと思う。
歌なら、
好きな曲をたくさん聴いて、真似て歌う。
料理なら、
気に入ったメニューを何度も食べて、再現する。
仕事なら、
師匠の背中を見て、言葉少なに技を盗む。
なるほど、理に適ったやり方だ。
●花輪クンの髪型。
私の場合なら、例えば絵を描くにあたって、いろんな人の作品を見て見て見まくる。
気に入ったアーティストをみつけたら、更に掘り下げて見まくる。
そして次の段階、真似してみることによって、発見があり、学びがあり、成長に繋がる。
本当のところ、私は模写が苦手、というより嫌いだ。
お手本通りに退屈を感じてしまい、わざとハズして描いたりしてしまう。
ごく稀に、手元にペンと紙があって、手持ち無沙汰なときに、
目に入ったイラストなどを、無意識に真似て描いていることがある。
昔、ちびまる子ちゃんが好きで、テレビを観ながらよく登場人物を描いていた。
自分で言うのはおこがましいのだけれど、(上手い下手は別として)
もともと、さくらももこ先生と画風が似ていると言われていたこともあり、
真似しやすくて、主要メンバーに至ってはお手本がなくとも、描けるようになっていた。
特に、当時の推しメンが花輪クンだったこともあり、かなり上手だったと自画自賛。
ただ、描けば描くほど髪型に疑問が生じたりした。
嫌いとか言いながら、結局結構模写してきたんだな。
画風が異なる絵や、苦手なモチーフであれば、また別の気づきがあったりして、
後に自分の絵を描くときに生かされたりもするのだった。
●印譜を買ってね。
結局のところ、やるならとことん追求しよう!ってことなんだと思う。
自分の好きなことで上達を望むなら、たぶんたくさん見るし、
そのうちに、好きな作品や作家が見つかる。
そしたらもっと見たくなるし、きっと真似したくなるし・・・。
そうこうしているうちに、どんどん成長していくのだ。
印を彫る人は印譜を、絵を描く人は画集を、音を奏でる人は音源を、
とりあえず買ってみよう。
・・・全ては、真似から始まる。
雑貨屋コンロラン店主 タナカヨウコ
【記事を書いた人】
ライター:タナカヨウコ
北鎌倉「コンロラン」店主
旅行好きがこうじて北鎌倉に世界の雑貨を扱う雑貨屋オープン
ライター、イラスト、写真と何でもこなすマルチアーティスト
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