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「妄想が止まらない」~~タナカヨウコの篆刻探訪記 #029~

  

「妄想が止まらない」
 
●本日のひとこと。
 
『天空海闊』
 
よき言葉です。
私も、天空海闊でありたい・・・。
 

●使ったら拭いてね。
 
サラリーマン時代に、10年以上、人事で採用教育を担当していた。
その間、入社手続きなど、はんこを押してもらう様々な場面に居合わせた。
 
押印後、こちらで用意しておくティッシュや自前のティッシュで、
朱肉が残ったはんこを、きれいに拭き取る方が多くてとても感心した。
 
私は極度の面倒くさがりなので、
気が向いたときと、ぐちょぐちょに朱が残ったときくらいにしか拭き取らない。
 
だから、印鑑ケースの内側に朱肉が移り、はんこの側面が血みどろになり、
はんこを持つ指先が汚れ、大切な書類に図らずとも拇印を押してしまうことがある。
 
時間を要して
書き上げた履歴書なんぞに、これをしでかしてしまうと、…悲しい。
 
雨人さんの趣旨とはちょっと違うけれど、はんこを押したら拭こうね、ってハナシ。
拭き忘れて放置してはんこに朱肉が詰まったときの対処法は、雨人さんが教えてくれる。
 
 
●いとこのお兄ちゃん。
 
このとき、重要な役割を担うお助けアイテムが除光液なんだけど、
そのくだりを聞いて急に、疎遠になっているいとこのお兄ちゃんを思い出した。
 
小二の冬から高校卒業まで、静岡県の端っこの山間に潜む小さな田舎町で育った。
母が生まれ育ったその町には、母方の親戚もまた多く暮らしていた。
 
小さな町なので、親戚関係なんかは筒抜けのバレバレで、
私の通う中学校に、6つ上のいとこが教育実習に来たときなんか、思春期だし、
なんとなく恥ずかしいような、バツが悪いようなこそばゆい気分だった。
 
ある日、剣道部の後輩から、頼んでもいないのにチクリが入る。
 
「先輩のいとこのU先生、
駅前の本屋さんでニヤニヤしながら『マーガレット』を買ってましたよ」
 
少女漫画雑誌『マーガレット』を買う成人男性の姿が、彼女の目には滑稽に映ったのだろうか。
なんて、今の時代に書いていると、性差別になるんだよな、なんて、話が逸れてしまう。
 
私がこどものころの田舎町では、今よりももっとずっと男女差別が顕著だった。
 
「本屋さんで少女漫画買ってたの、生徒に見られてたよ」いとこに報告すると、
「お姉ちゃんにたのまれたんだよ」と、予想通りの答えが返ってきた。
 
 
そのいとこは4人姉弟で、お姉さんと妹に挟まれているから、
そのどちらかからの指令であることに、疑いの余地はなかった。
 
こんなどうでもいいエピソードが、雨人さんと除光液のツーショットにより蘇った。
 
除光液の主要用途は、マニキュアの除去である。
 
「百均で売ってるヤツ」と、嬉しそうに除光液の大瓶を見せびらかす雨人さんが、
その主要用途で使用するために百均に赴く姿、という妄想が、勝手に爆走する。
 
マニキュアを塗る雨人さん、ちっちゃな石に細かい絵柄を彫るくらいだから、
爪に絵を描くことなんて、難なくできてしまうだろう。
 
親指にアマビエさま、人差し指にバカ殿さま、小指には石ころ坊や・・・。
嗚呼、妄想が止まらない、誰か止めてーっ。
 
 
雑貨屋コンロラン店主 タナカヨウコ
 
 

タナカヨウコの篆刻探訪記
 【記事を書いた人】


ライター:タナカヨウコ
北鎌倉「コンロラン」店主
旅行好きがこうじて北鎌倉に世界の雑貨を扱う雑貨屋オープン
ライター、イラスト、写真と何でもこなすマルチアーティスト
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